検体検査とは?
検体検査とは、人の体から採取された血液、尿、便、・・・etcを検査します。
当院では、血液検査・凝固検査・生化学検査・免疫学検査・輸血検査・一般検査をおこなっており、検体を採取してから30分~60分で結果をお返しできるように努力しております。
受付窓口
生理機能検査と外来予約採血の受付窓口です。
再来機で受付を済ませて、出力された受付表を再来機横にあるファイルに挟み、ファイルと診察カードを一緒にお出し下さい。
採血の様子
予約採血について
午前の部 8:30~13:00
午後の部 13:30~16:30
検査室内で、臨床検査技師が担当致します。
以下に該当する場合は遠慮なくお申し出て下さい。
- 採血時に気分が悪くなったことがある方
- 消毒用アルコールにアレルギーをお持ちの方
- 乳房切除手術を受けたことがある方
注意事項
- 検査内容によっては前日または当日の食事の注意がある場合がありますので、主治医の指示に従ってください。
- 採血の後はすぐに血液は止まりません。約5分間は採血した部位を強く押さえてください。重い荷物を持ったりすると出血しやすいので注意してください。
採血管について
採血管には様々な種類があります
検査の内容により採血した血液をそれぞれ専用の採血管へ分けます。それからそれぞれの分析装置で測定を開始します。
検査の内容により、結果報告までの所要時間が1人1人異なる場合がありますのでご了承ください。
生化学検査・免疫検査
生化学検査とは?
血液中や尿中など体液中に含まれる成分を化学的に測定する検査です。
検査の目的は?
肝機能、腎機能、脂質、電解質、その他様々な疾患の診断・予防に有用です。
使用機器と検査項目は?
BioMajesty™JCA-BM6050型自動分析装置
測定項目 | |
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肝機能検査 | AST、ALT、γ-GTP、ALP、T-Bil、D-Bilなど |
腎機能検査 | 尿素窒素、クレアチニンなど |
脂質検査 | 総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪など |
電解質 | Na、Cl、Kなど |
栄養状態 | 総タンパク、アルブミンなど |
感染症 | 梅毒 |
※上記以外にも多数検査を実施しています。
特殊検査項目以外は当日中に測定することができ、緊急時に対応して24時間稼働しています。
測定時間は約10分です。
免疫学的検査で調べるものとは?
下記の項目を実施しております。
検査内容 | 検査項目 |
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感染症検査 | HBs抗原、HCV抗体 |
腫瘍マーカー検査 | CEA、AFP、CA19-9、PSA |
甲状腺検査 | TSH、FT3、FT4 |
心不全関連検査 | BNP |
測定機器
ルミパルスG1200
測定時間は約30分です。
糖尿病関連検査
測定項目
測定項目 | |
---|---|
糖尿病関連検査 | 血糖、HbA1c、尿糖など |
測定機器
HA8170 HbA1c
GA1170 血糖・尿糖
測定時間は約30分です。
その他の検査
手法関連検査
-
迅速キット検査:
-
血液、鼻、咽頭、尿などから採取した検体を使用して迅速に判定する検査です。
- インフルエンザ
- マイコプラズマ肺炎
- 肺炎球菌
- 溶血性連鎖球菌
- 妊娠反応
- プロカルシトニン
- HIV抗原・抗体
その他POCTの検査
-
アンモニア:
-
測定時間は約4分です。
-
Dダイマー:
-
測定時間は約11分~15です。
-
トロポニンT:
-
測定時間は約11分~15です。
尿一般検査
検査の目的は?
尿中のpH、たんぱく、糖、ウロビリノーゲン、ケトン体、ビリルビン、潜血、比重を測定することにより腎機能、泌尿器疾患糖尿病のチェックをすることができます。
尿の一部を遠心し、下に沈んだ細胞成分を顕微鏡で観察することにより、尿路感染症や悪性疾患などの有無を調べます。
検査時間は15分です。
尿検査窓口
注意事項
生理中の方、尿量が少ない方は検査に影響がありますので、尿検査窓口までお申し出ください。
測定機器
US-3100R全自動尿分析装置
測定時間は5分です。
便中ヘモグロビン
検査の目的は?
糞便中のヘモグロビン量を測定することによって、大腸癌などの出血を伴う下部消化管疾患を早期に発見することができます。
測定機器
OCセンサーDIANA
測定時間は15分です。
注意事項
便の採取には指定容器の採便棒で便の表面を幅広くこすり採取してください。
採取にあたり、特別な食事制限の必要はありません。
便は採取後、なるべく涼しい場所で保管し、採取日を含めて5日以内にご提出ください。
※提出時間は月曜日~金曜日の8:30~16:30まで。土曜日は8:30~12:00までとなっております。
日曜日、祝日はご遠慮頂きますようご理解のほどよろしくお願い致します。
提出場所:健診受診の方は健診受付へ、外来受診の方は検査科窓口に提出お願いします。外来受診で便をお持ちの方は簡単な処理がございますので検査科窓口前にてお待ちください。
血液一般検査
血球数算定とは?
血液成分の種類と数を調べます。
項目 | 働き |
---|---|
白血球 | 体内に侵入した病原体や異物から体を守っています |
赤血球 | 体に酸素を運搬しています |
ヘモグロビン | 赤血球中に含まれていて酸素運搬に重要な役割を果たしています |
ヘマトクリット | 血液中に占める赤血球容積の割合のことを示します |
血小板 | 止血の役割を果たしています |
網状赤血球 | 赤血球になる前段階の細胞です。多くなると赤血球の生産が盛んであることを示します |
上記の項目で、炎症、貧血、白血球減少や増加を調べ、各種疾患の診断や治療に役立ちます。
測定機器
XT2000i
血液像とは?
白血球の種類や赤血球の形、血小板の形などを染色した血液標本を顕微鏡で調べる検査です。白血球を分類して細胞のバランスが崩れていないかを調べ、他の血球についても異常のある細胞がないかを確認しています。
白血球分画(好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球)の増減により各種疾患の診断や治療に役立ちます。
顕微鏡によって観察することでより正確な細胞分類をすることができます。
顕微鏡でみるとこんなふうに見えます。
凝固検査とは?
血管や血小板に異常がないか、血液の凝固に必要な因子の働き、血栓症予防に対しての経口凝固療法モニタリングなどの検査をします。
項目 |
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PT(プロトロンビン時間) |
APTT(部分トロンボプラスチン時間) |
Fib(フィブリノーゲン) |
測定機器
CA-550シスメックス
輸血検査
血液型とは?
ABO式血液型
血液の分類のことであり、オモテ検査(赤血球の表面の抗原の有無)とウラ検査(血清中の抗体の有無)を行いA・B・O・AB型に分類したものです。
Rh式血液型
Rh系のD抗原の存在を調べる検査です。
D抗原がある⇒D(+)D陽性
D抗原がない⇒D(-)D陰性 となります。
不規則性抗体検査とは?
ABO式血液型以外の赤血球抗原に対する抗体検査のことをいいます。 不規則抗体検査には免疫抗体(輸血経験、妊娠経験のある方)や自然抗体があります。
不規則抗体が陽性の場合は詳しく検査をやり直し、対応する血液を選択するかを決定する検査です。
交差適合試験とは?
輸血を安全に行うためにする検査で、ABO式とRh式の血液型が同じでも安全とは限りません。
この検査は、血液を提供者の血液と血液を受け取る受血者の血液とを反応させ、固まるか固まらないかを調べます。固まらなければ適合として輸血可能となります。
輸血後の感染症検査について
これは、輸血する血液は検査を行い合格した血液で使用していますが、ウイルス感染の危険性はゼロではありません。
「輸血療法の実施に関する指針」では、輸血後にもウイルス感染の有無を検査することが、推奨されています。早期に発見し治療するための措置であり、健康保険が適用となりますので、輸血をされた方は検査を受けると安心です。