心電図
心臓から発生する微弱な電気信号を増幅し、波形にして記録したものです。
検査目的:
不整脈・狭心症・心臓肥大などがわかります。
検査方法:
手首・足首・胸に電極をつけ、仰向けの状態で安静時の心電図を記録します。
運動負荷心電図
安静時の心電図だけで心臓疾患を見つけられない場合、一定の運動をして心臓に負荷をかけて心電図の変化を記録します。
検査方法:
凸型の階段を規則正しく上がり下りするマスター試験、固定式の自転車に乗りペダルをこぐ“エルゴメータ法”があります。
ホルター心電図
約1日、日常生活の心電図を記録します。
検査目的:
-
不整脈や狭心症の発作時の心電図をとらえることができます。不整脈や狭心症と自覚症状との関係を明らかにしたり、治療の必要性の判断、薬の効果の確認などに用います。
検査方法:
胸部の5か所に電極を付け、小型の心電図記録器を装着します。また、装置を外すまでの間の行動・症状・時刻をホルター日記に記録していただきます。
注意事項:
翌日指定された時刻に装置を外しに来院していただきます。装置に強い衝撃が加わると記録できない場合があります。装着中の生活は指示のない限り普通にしていただいて結構です。ただし、入浴はできません。
ホルター血圧
1日の血圧は変化しています。そこで、約1日にわたって日常生活での血圧と心電図を記録する検査です。
検査目的:
- 診察室での血圧検査よりも多くの情報を得られるので、白衣高血圧・夜間降圧・早朝高血圧の病態の把握や、薬による降圧降下の評価に有効です。
検査方法:
胸部5か所に電極を付け、腕に血圧測定のためのカフを巻きます(衣服は腕周りに余裕のあるものが望ましいです)。一定時間ごとに血圧を自動測定します。心電図は装着中すべて記録します。また、装置を外すまでの間の行動・症状・時刻をホルター日記に記録していただきます。
注意事項:
※上記、「ホルター心電図」と同様です。
呼吸機能検査
検査目的:
肺を出入りする空気の量や、息を吐く際の勢いを調べる検査です。咳・喘息・息切れ・肺気腫などの呼吸器の病気の診断に有効です。
検査方法:
鼻をつまみ、マウスピースを口にくわえて呼吸します。大きく息を吸ったり吐いたりする検査です。
注意事項:
最大限の努力で息を吸ったり吐いたりしますのでご協力をお願いします。
血圧脈波検査(CAVI/ABI)
検査目的:
動脈硬化を放っておくと、脳出血、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症といった病気を引き起こす場合があります。ABIは動脈硬化度を測定します。四肢の血圧を同時に測定し、脈が伝わる早さ(CAVI)から血管の硬さを、上腕と足首の血圧比(ABI)から血管の詰まり具合を調べます。
検査方法:
両腕・両足首に血圧測定用のカフを、両手首に心電図記録用クリップ、胸に心音マイクをつけます。
注意事項:
検査中は安静にしてください。
腹部超音波検査
検査目的:
超音波で、お腹の中にある様々な臓器(肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓・子宮・卵巣・膀胱・前立腺・虫垂・乳腺・甲状腺・頚動脈など)の形態や内部に異常がないかを調べます。癌・奇形・炎症疾患・結石などの診断に用いられます。
検査方法:
お腹にゼリーを塗り、超音波を発生する装置(プローブ)をお腹にあてます。検査中は、より観察しやすくするために息を吸ったり、お腹を膨らませたり体の向きを変えたりします。
注意事項:
検査する部位によって異なります。
①肝・胆・膵・腎・脾 ⇒ 検査当日の朝は食べたり飲んだりしないでください。
②膀胱・前立腺・子宮・卵巣 ⇒ 尿をためた状態で検査しますので、出来るだけ排尿は我慢してください。
③乳腺・甲状腺・頚動脈 ⇒ 指示のない限り普通にしていて結構です。
心臓超音波検査
検査目的:
心臓が収縮する力(機能)、弁の働き、心臓の筋肉の厚さ、心臓の部屋(心房や心室)の大きさ、心膜の様子、心臓の血流の流れ具合などを調べます。
検査方法:
左側を下にして寝ていただき、超音波を発生する装置(プローブ)を胸にあてます。
注意事項:
指示のない限り普通にしていて結構です。
眼底検査
検査目的:
眼底は多くの小血管(小動脈・小静脈・毛細血管)や視神経乳頭などがあります。
高血圧や動脈硬化による血管の変化や糖尿病の合併症である網膜症などの血管の異常を直接観察できる唯一の部位です。
検査方法:
暗室で撮影します。眼底カメラの台にあごをのせ、目を大きく開けてください。フラッシュの光を使用して撮影します。
注意事項:
コンタクトレンズをご使用の方は検査前に外してください。
眼圧検査
検査目的:
眼球内は水のような液体(房水)が循環して眼圧が一定に保たれています。
緑内障では、この房水が排出されにくくなったり排出されない状態になるため眼圧が上昇します。
眼圧検査は、緑内障の早期発見のための検査です。
検査方法:
検査台にあごをのせ、目を大きく開けてください。眼球には直接触れずに、瞬間的に噴射した空気で眼圧を測定します。
注意事項:
コンタクトレンズをご使用の方は外してください。
標準純音聴力検査
検査目的:
「聞こえ」の程度を調べるもので、ヘッドフォンから聞こえてくる音がどの程度聞こえるのかを調べる「気導検査」と、骨(側頭骨)から直接、内耳へ振動を伝える「骨導検査」があります。どの周波数のどの強さの音が聞こえないのか、難聴の場合には、音を伝える働きをする外耳や内耳に障害があるのか(伝音性難聴:滲出性中耳炎、慢性中耳炎など)音を感じる内耳から神経や脳への伝達路に障害があるのか(感音性難聴:メニエール病、老人性難病、突発性難聴など)を判断することができます。
検査方法:
防音室で、ヘッドフォンから聞こえてくる様々な周波数の音を順番に聞き検査します。
注意事項:
眼鏡・イヤリング・補聴器は外してください。検査中は音を聞くことに集中してください。
ティンパノメトリー
検査目的:
外耳と内耳の境にある鼓膜の状態が正常であるかを調べる検査です。耳がふさがったような感覚で聞こえにくい耳管狭窄や、鼓膜の奥に水がたまって耳の聞こえがよくない滲出性中耳炎などの診断に役立ちます。
検査方法:
耳にプローブ(機械)を挿入して検査を行います。
レフレックス
検査目的:
大きな音を聞くと、通常は鼓膜が破れないように動きます。この反射を調べます。
検査方法:
耳にプローブ(機械)を挿入して検査を行います。
重心動揺検査
検査目的:
体のふらつき度合いを調べます。めまいや平衡感覚障害の場合に有効です。
検査方法:
台の上に足を揃えて立ち、開眼と閉眼で記録します。
脳波検査
検査目的:
頭痛、けいれん、意識障害など脳の病気が疑われる時に行われ、特に「けいれん」がみられる時には「てんかん」との区別に必要な検査です。
検査方法:
頭に電極をつけて、脳の神経が発生する微弱な電位を記録します。
注意事項:
前日又は当日に洗髪してきてください。(整髪料は出来るだけ使用しないでください)
神経伝導検査
検査目的:
糖尿病性末梢神経障害を調べる簡易検査です。糖尿病の三大合併症は、網膜症、腎症、神経障害といわれています。神経障害のうち、両手両足の末端の神経から障害が進行する糖尿病性末梢神経障害は、足の潰瘍や壊疽(えそ)につながる場合もあるため早期のチェックが必要になります。
検査方法:
本体をくるぶし付近に当て、末梢の感覚神経の一つである腓腹神経に電気刺激を与え、神経に興奮が伝わる速さ(神経伝導速度)と大きさ(活動電位振幅)を測定します。
注意事項:
足全体を十分にリラックスさせます。